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第1回 飲み屋のお話のネタにどうぞ! 江戸時代発、エコな"おつまみ"の開発


コラム「温故知新 ~江戸時代のヒット商品から学ぶ~」 が始まります。 故きを温ねて新しきを知れば、以って師と為るべし。 孔子の言った温故知新という言葉ですが、 マーケティングや企画の際も、過去はヒントを得るための大きな財産です。 コラムの題材を模索するために歴史を振り返ると、江戸時代と現代の類似点が多いことに驚かされました。 江戸時代初期は、幕府により経済インフラが整えられ、高度経済成長を遂げましたが、 5代将軍綱吉のころから土地開発や建築を中心にブームとなり、バブルを迎えます。 そして、後期になると元禄バブルは崩壊し、開発の時代は終焉。 耕地の拡大が鈍化するとともに文明が成熟し、出生率の低下と晩婚化が起きました。 まるで現代そのものです。 そして注目すべき点は、江戸時代の人々がこのような状況にもめげることなく、新しいタイプの産業や文化、生活スタイルが産み出されたことです。 経済面では産業革命に先駆けて工業化が進み、綿作、織物、醸造、鉱業などが発展。 文化面も、隠居して道楽に生きる人々が増えたり、成熟した大人の文化が育って俳諧、浮世絵、歌舞伎などの町人文化が花開きました。 ジャポニズムといってゴッホやモネにも影響を与えるほどだったから、すごいです。 生活面でも、防犯、消防、教育などをボランティアで成り立たせたり、自然との共生の考えが広がり、リサイクル化の動き、ガーデニングや旅行、ペットブームも起きました。 江戸時代を深掘っていけば、これからの私達のヒントになるに違いない! ということで、このコラムは以下のテーマで進めていきたいと思っています。 「温故知新 ~江戸時代のヒット商品から学ぶ~」 第1回は、呑ん兵衛の皆さまが大好きなあの商品の企画をご紹介予定。 飲み屋のお話のネタになれば幸いです。 それではさっそく、江戸時代に生まれ、現在も呑ん兵衛の皆さまに親しまれているおつまみの開発物語を読んでみましょう。


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「江戸時代の小田原に五代目美濃屋吉兵衛という商人が居りました。ある年のこと、イカが豊漁で値崩れし、引き取り手のない在庫のイカを抱えた漁師たちが困り果てておりました。と、そこへ酒屋で酔っぱらった吉兵衛さん、酔った勢いで大量のイカの買い付けをやらかしてしまったのです。次の日酔いがさめましたたが後の祭り。しょうがないので大量のイカを樽に入れて塩漬けにし、土蔵にしまうように使用人に命じました。しかし、そのままほおっておくわけにもいきません。しばらくしてから吉兵衛は恐る恐る土蔵を開けると、中から香ばしいにおいがしてくるではありませんか。不思議に思ってたるを開けると塩漬けにしたイカが変色しており、食べてみると案外うまい。というわけで、かれはこの塩漬けイカを「イカの塩辛」と名付けて商品化し、売り出したそうです。

 

中村:イカの塩辛が開発されたのって、江戸時代だったんですね!吉兵衛さんが、変色していたイカを捨ててしまわないでよかった。 そして食べてみて商品として売ろうとするチャレンジャーな人でよかった。おかげで日本酒がおいしく飲めますものね。

 

泊野:そうですね。翌朝、昨夜の自分が酔って帰ってやらかしてしまったと知ったら、普通なら凹んで終わりですよね。

 

中村:でも、よく庶民の人に受入れられましたよね。なんで流行ったんでしょう?



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